ASDタイプに…教えるポイント、分かりにくくてゴメンなさい!リライトしました!
ASD子育て

【実例ブログ】ASD中学生の母の3つの苦難1 時間に関すること

ASDの息子と噛み合わずに困惑と衝突を繰り返す日々でしたが、特性を理解し、きちんとサポートできる母になりたくて奮闘してきました。
これまでの子育ての学びや気付きをこのブログでご紹介することで、同じ境遇の方のお役に立てたらうれしいです。

随分と久しぶりになってしまいました。

前回の「ASDっ子ママ、医療サービスの現実を思い知る」に記載の件、自分で思っていた以上にダメージがあったようで、なかなかここに戻って来られませんでした。

自分でもまだパキッと整理できたと言い切れないところではありますが、何となくカムバックです(笑)
だから今回は、そこはかとなく…ボンヤリと思うところを綴っていこうかと思います。

ここのところ、母の心の乱れが影響してか、息子にもザワつく出来事が多発して、母子でワーワーとやりあう頻度が増えてしまっていました。

母子間の揉め事の原因はだいたい以下3ジャンルに関することであり、分かっているものの、なかなかうまく対処できない母の苦手分野です。

思ったより長くなりそうなので、今回はまず「1.時間に関すること」についてまとめます。

揉め事の原因…母の苦手3ジャンル
  1. 時間に関すること
  2. お金・物欲に関すること
  3. 外言に関すること

【原因1】『時間に関すること』

時間って思いっきり概念です。当然目にすることはできません。
そういった抽象的、概念的なものについて認知したり、管理したりすることは、ASDタイプの苦手とするところです。

また時間は、幼い頃からの経験の積み重ねで、感覚的に捉えて、管理できるようになるものだとも思いますが、その “経験から習得する” ということが困難な特性もあり、時間の感覚を身に着けるということがとても難しく、中学生になってもまだまだ管理しきれていない状況にあります。

揉め事の原因となる、時間に関する『困り事』の例

現時点を基準に、「残り時間」と「to do」を比較考量し、自分がこれからどんなふうに行動するべきなのか?といった思考が働くことはありません。
時間との付き合いは意識下にはなく、無意識下にあるイメージです。

例)急げない

時間がないときでも、ゆったりと過ごしてしまう。
⇒先を見通すことが難しいので、今の行動が帰結するところを想像できません。
朝からこれをやられると、母は「キーっ」となりがちです。これまでに迎えた朝は数知れず。いい加減、朝の“のんびり”はご法度だと気づいて!!と叫びたくなります。

例)時間をつくる感覚が欠乏

後の時間を確保するために、今の時間を縮めるというような、意識的に時間を操作する感覚が乏しい
⇒テスト勉強の時間を確保するために、どうやって時間を捻出しようとそもそも発意できません。流れゆくままに時を過ごして、時間が余れば勉強する感覚。勉強は時間が余ったときにするものと思っていると思います(汗)

例)作業の所要時間は、モチベーションと反比例する

やりたくないこと、やらなければならないことには、必要以上の時間を要する
⇒気乗りしない、それが行動速度となってそのまま表れる。
パパっと片付けちゃって、ゲームやろう!という発想は生まれません。やらねばならないことがたくさんある日は、イコール自分のやりたいことができない日となり、フラストレーションが溜まって本人がイライラすることになります。

揉め事の原因となる、時間に関する『困り事』の背景

困り事が起こる背景に、どんな特性があるのか?それは前述の2つの他に、息子の場合にはもう一つあります。

  1. 時間に関する『困り事』の背景
    1. 抽象的、概念的なものについて認知したり、管理したりすることが難しい
    2. “経験から習得する” ということが難しい
    3. 処理速度の凹特性

以下、息子のWISCの結果をご紹介した記事ですが、息子は処理速度に凹特性があります

そのため、所要時間を短縮操作すること自体が難しいのです。急ぐのには不向きなタイプということです。

また、所要時間の短縮操作にあたっては、瞬時に検討すべき要素がたくさんありますが…

  • 「残り時間」「to do」を比較考量
  • 時間配分を設定
  • 集中を維持し、各作業の効率をより高められる段取り(順番)を検討
    …苦手を先に終わらせる 等
  • 配分計画通りに完了するべく作業スピードを調整維持

動的な性質を持つ時間という見えないものに臨機応変に対応し、上記のようなことを瞬時に判断する必要があり、ましてや “瞬時” は処理速度に凹特性がある息子には困難なので、時間を効率的・合理的に取り扱うのはかなり難しい課題といえます。

まとめ

今、ここに書きながら…
『ここまで書いたことを単純化して、息子に教示する必要があること』に改めて気づきました。
機械的に動けるような手順にして、かつ数値化する管理方法を息子に可視化して提示するということです。

単純化した教示【例
  1. 今の時点で残っている「やらなきゃいけない事」の“数”を数えよう
  2. 寝るまでの「残り時間」を計算しよう
  3. 「残り時間」÷「やらなきゃいけない事」の“数” を計算して「やらなきゃいけない事」あたりの所要時間をザっと割り出そう
  4. 「やらなきゃいけない事」の作業内容から考えて、それぞれの「やらなきゃいけない事」あたりの所要時間をプラスマイナス調整して目安にしよう。

最も負荷が高く、見通しが立てられないものを最大限の力で最初に終わらせて、その後に上記を試みるなどの補助的な誘導は必要かもしれませんね。

息子の場合、書字にも軽い困難があり、毎日todoリストを作って管理する方法を取るのは負荷が大きすぎるため、時間の管理がなかなかうまくいっていませんでした。
今回発案のこの方法は、暗算が超得意な息子の特性に合っているかもしれません。自画自賛(笑)

とはいえ、ジャストアイデアなので、うまくいくかは分かりません。
でも、時間を管理する上で、こんなふうに具体的に考えて工夫する必要があることを教示するだけでも意義があると思います。

とにもかくにも、時間の管理を意識下に置かせる

今、中学生となった息子のための『日常生活 How to マニュアル』的なものを改めて作成中なので、その中で提示してみたいと思います。

※この記事をアップ後の補足※
上記、数値化して管理する方法について、息子に説明したところ、ファーストインプレッション的には「すごく分かった!」でした。
これから実行できるか・・・観察していきたいと思います(笑)

※こんな風に説明しました。

1 今の時点で残っている「やらなきゃいけない事」の “数” を数えよう。
  ⇒家に帰ってきて、やることは
   「今日の片付け」「明日の準備」「お風呂」「ごはん」・・・だから『4』

2 寝るまでの「残り時間」を計算しよう。
  ⇒例)今、9時だから『残り1時間半』

3 「残り時間」÷「やらなきゃいけない事」の“数” を計算
  ⇒例)『残り1時間半』 ÷ 『4』= だいたい22分くらい

4 作業内容から考えて、それぞれの「やらなきゃいけない事」あたりの所要時間を調整
  ⇒例)「今日の片付け」「明日の準備」は22分もかからないな。10分ずつにしよう!

   ⇒ 「今日の片付け」10分
   ⇒ 「明日の準備」10分
   ⇒ 「お風呂」35分
   ⇒ 「ごはん」35分

5 各作業の『終わりの時間』をインプットして、その時間までに各活動を完了するよ。

以下、2と3については、追々アップさせていただきます。

揉め事の原因…母の苦手3ジャンル
  1. 時間に関すること
  2. お金・物欲に関すること
  3. 外言に関すること
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