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【暗黙のルール】慣用句の使い方 きほんのき

当サイトへのご来訪ありがとうございます。
今さら人に聞けないようなこと、誰も教えてくれないようなこと。
そういうことで悩んでいる人がいたら、チカラになりたいと思っています。

世の中、あらゆることに暗黙のルールがあるといっても、過言ではないかもしれません。
慣用句にももちろんあります。慣用句のおかしな使い方をして、ちょっと恥ずかしい思いをするなんて経験は、なるべくならないほうがカッコいい。慣用句はできたら使いこなせたほうがいいですね。

改めて…慣用句とは?

二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表すもの。「油を売る」「あごを出す」の類。

デジタル大辞泉「慣用句」の解説

だそうです。

「油を売る」…「むだ話などをして仕事を怠ける」という意味
「あごを出す」…「疲れ切ってどうにもならない状態」のたとえ、「ひどくつかれたようす」

⇒下の1.と2.は同じ意味ってことです。

  1. うちの部のトレーニングは、大半の部員がすぐ顎を出してしまうくらい過酷だ
  2. うちの部のトレーニングは、大半の部員がすぐ疲れ切ってどうにもならなくなってしまうくらい過酷だ

ここでポイント(暗黙のルール)は、
「きみ、ひどく疲れてるね~」「きみ、顎が出てるね~」とは表現しないということです。
ただ、あなた、あごがシャクれていますよ!とお伝えしてるだけの発言になってしまいます。

「顎を出す」の「を」を「が」に勝手に変えたりしないということです。
「顎を出す」は、名詞(顎)、助詞(を)、動詞(出す)でできた文章ということではなく、その集合体で一つの言葉なのです。それが慣用句です。

かわいい部員、太った部員、顎を出す部員
「かわいい」、「太った」と同じように、「顎を出す」は部員を言い表している一まとまりの言葉なのです。

例)“足の踏み場もない”も、ひとかたまり。それが慣用句。

ひとかたまりってどういうこと??って思うかもしれませんね。
「足の踏み場もない」から「足の踏み場」だけを独立させて使うことがないという意味です。
先ほどの「顎を出す」と同様に、文章ではなく、一つのかたまりで意味を表す慣用句なのです。

「足の踏み場もない」は、そのひとかたまりで “物が散らかっている” ことを表す形容詞のようなものなのです。
散らかった部屋の、代表的な言い表し方がこの慣用句 “足の踏み場もない” なのです。
足の踏み場という物や場所の名称ではないということです。

「足の踏み場に色を塗る」とか、梯子の1段、1段のことを「足の踏み場」と呼んだりとか、そんな風には用いません。

足の踏み場とはいわない説明図

「足の踏み場もない」で1セット。
しかも、散らかった部屋を例えるとき以外で登場することがない文句なのです。
慣用(みんながそのように使って習慣化している)句ということです。

そして、実際の足を踏み入れる場がまったくないという意味でもないのです。

あくまでも“部屋の散らかりようを表した例えなのです。

『部屋を片付けなさい!足の踏み場もないじゃない!』と叱られて、辺りを見回して足を踏み入れる場所が少しあったからといって、『あるよ!』と逆切れしたりしてはいけないのです。

『散らかった部屋を片付けなさい!』と言われているのです。

足の踏み場のあるなしを議論しているわけではありません。

慣用句のきほんのき…でした。

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