ASDっ子育てのあるあるじゃないかと思うのですが、自分は子どもを甘やかしているんじゃないか…と自分の子育てを疑ってしまうことはありませんか?
わたしは、今でこそなくなりましたが、そういうことが少なくありませんでした。
自分の子育てにその疑念が生まれるのは、よその基準に惑わされるときです。
今回は、惑わされやすい “2つの基準” について、わたしの例でご説明します。
“実年齢” 基準に惑わされた。ASDっ子育てはあせらずゆっくり。
発達障害と呼ばれる子たちの精神年齢は、実年齢のだいたい5分の3とか、3分の2とか言われています。どっちも同じようなものですね。
例えば実年齢が20歳のとき、中身は12歳くらい。そういうことです。
それにしても精神年齢って嫌なネーミングですね。「発達障害」もそうですが、医学界の方には、その名称で定義される対象者への影響や気持ちをもっと熟慮してから名称設定してほしいものです。他に言いようはいくらでもあると思います。
個人的には、精神年齢は社会年齢だと思っています。脱線しました。戻りますね。
【実例】わたしのASDっ子育てにブレを生じさせたSNS。だからやめた。
わたしはFacebookをやっていたのですが、ずいぶん前に見るのをやめました。
我が子のペースで伴走するはずが、同世代の子に関する投稿を見かけると、成長のペースの差に焦りのようなものが出て「実年齢に即した育児をすべきなんじゃないか?」と揺れる気持ちを調えるのに苦労したからです。
もう年長なんだから、
もう4年生なんだから、
だいたい、これに続くのは
「そろそろ〇〇なきゃいけない。」
「〇〇くらい一人でできる。」
これに翻弄されるのは、本当によくない。
よくないと分かっているのに、ハマりやすい落とし穴なのです。
もう年長だけど、まだ2歳くらい。
もう4年生だけど、まだ6歳くらい。
落とし穴に気をつけながら、我が子のペースをもう一度確認する必要があります。
まだ成長していない部分(凹:6歳の部分)と、早いペースで成長を遂げている部分(凸:10歳の部分)が混在することも、親の意識にブレを生じやすくさせる要因になっていると思います。
もう4年生だけど、まだ6歳くらい…をつい忘れてしまうということです。全部10歳として見てしまう落とし穴にハマります。
実年齢基準に惑わされずに、きちんと子どもに向き合うことは甘やかしではありません。
●歳で■■してたっていい
のです。
それが、お子さんのペースに合っているなら。
“世間” 基準に惑わされた。ASDっ子育てはその子専用です。
子育て論は世の中に五万と転がっています。
その時代により子育て論なんて実はコロコロと変わっていきますが、子育ての渦中にいる当人はそういうものに翻弄されがちです。
【実例】他人の一言に惑わされた
息子の感覚過敏や、発達のことには気が付いていなかった頃のことです。
特性から、いろいろとこだわりがあり、息子の様々がわたしには “神経質” に映っていました。
これは子育てあるあるじゃないかと思うのですが、“大らかに育てないと神経質な子になっちゃう!”圧力 みたいなものを感じたことはありませんか?わたしは、この “圧” にちょいちょい出くわしました。
おおらか至上主義…これ、いったい何なんでしょう。今はそう思いますが、当時のわたしはそういうものに、ブンブン振り回され、翻弄されていました。
友人に、お風呂でよく泣いていた息子の話をしたときのこと。
『お湯なんて、気にせずに頭からバシャーっとかければ、子どもなんてすぐに慣れちゃうよ?』
話し方のニュアンスから、言外に含みを感じました。
我が家では膝にのせて顔にかからないように、仰向けにしてシャンプーを洗い流していた頃でしたが、その家庭では立ったまま、シャンプーを洗い流しており、子どももヘッチャラなのだとか。
豪快子育てタイプの友人のこのセリフに、なんと当時のわたしは “神経質は悪” スイッチON!
息子が神経質なのは、わたしのせい?と、突然豪快子育てを実行したのです。いつもはそんなことしないのに、急にその夜バシャーっと頭からお湯をかけてしまいました。
息子は風呂場で絶叫しました。
特性に気付いていなかったとはいえ、息子には本当に申し訳ないことをしてしまいました。息子にとって、強すぎる刺激が多い入浴には配慮が必要だったことは言うまでもありません。
決して “甘やかし” ではありませんでした。
そもそも神経質は悪なの?
はじめての子育てで、右も左も分からない時期にあるママさんに伝えたい。
性格なんて人それぞれ。
お母さんもそのまま、ありのままでいいと思います。
お母さんが自分に無理をしてストレスをため込まないのが一番。今は心底そう思います。
でも、子育て真っ最中だと自分でそこに至るのは難しいですよね。
だからわたしが代わりに声を大にして言います。
大丈夫!
ひとつの性質には必ずプラスとマイナスの両側面があるものです。
神経質のプラス面は几帳面。逆におおらかがマイナスに働けば杜撰とも言えます。
プラス・マイナスのどちらか片方だけの要素を持つものは、この世にないと思います。
まとめ “うちの子” 基準&ペースで、たっぷり甘やかせばいい
SNSを見ていたって、賢いお母さんなら上手に自分のコントロールができるのかもしれませんが、わたしはどうやら雑音に弱いようです。
それもわたし。仕方ない。
やめればいい。
彼の社会年齢、特性。息子のペースに寄り添うことが最優先です。
例えば、別記事に書きましたが、息子は中学生になった今もハグを求め、わたしは今でもギュッと返します。
ハグは彼にとって “安心を得るための作業” です。
必要だから求めているのですから、止めさせる理由はありません。そもそも海外ではなんの不思議もない行為ですしね。
外ではしません。どうやら、その感覚は息子も年相応に持っているようです。
他人の目が気になるかもしれませんが、よその基準に惑わされないで、我が子のペースを守ることは、穏やかで健やかな成長を支える、誇るべきことだと思います。
大丈夫。甘やかしなんかじゃありません。
これまでの子育ての学びや気付きをこのブログでご紹介することで、同じ境遇の方のお役に立てたらうれしいです。